第12回「放送室までの長き道のり!」

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回までのあらすじ

90年代初頭、広島県呉市の小さな小学校。

放送室からおバカな音声を放送するも、
ノギマ先生の追撃放送が校内に鳴り響く。

命を懸けて守るモノ…。

それはか、それとも…。

--------------▼以下、本文--------------

「イッシャンが捕まっとるみたいじゃの~」

「ほっときゃええわい!(ほっとけばいいよ!)」

「でも、なんか楽しそうじゃったの~」

「あの性格じゃけん気楽なもんよ」

「で、どうするよ?」

「行くしかなーじゃろ?」

「は??」

「わしゃ行かんで、何も声出してないし、そこに、おっただけじゃけ!(居ただけだし)」

「うわっ出た!それも傍観罪じゃって」

「みんなで怒られりゃ、こわーないわいや。(恐くないよ!)」

「わしなんか、名前が出とるんど」

 ・

 ・

 ・

 ・・・・ETC

などなどの会話があり、

一行は怒られるためだけに、
エッチラエッチラ決戦の放送室へと向かった。


一度は無事教室へと生還し、

今頃は普通に給食を食べていたかと思うと、皆の足取りが重い。

放送室のある2階の床を踏みしめる頃、

一行は保健室の美奈子先生とすれ違った。

「君ら、行くん?(行くの?)」

マニキュアを塗った細い爪が放送室を指した。

一行は思わずツバを飲んだ。

その後、美奈子先生はこう続けた。

「友達を見捨てんのじゃ、偉いね~★(見捨てないんだ、偉いね)」

僕らの行動など完全にが見透かされているのだ。

放送室までの長い道のりを終える、あと数メートルという所でタツヤが言った。

「ごめん、ちょっとトイレ行ってから行くけん先に行っちょってや!」

トイレに入ろうとしたタツヤの腕を、ケンが捕まえた。

「いやいやいや、うまいって。」

「そうは問屋がおろさんでよ。もともとあんたのアイディアじゃ。」

「ええー!行きたくないなー。」

「本来、あんた一人が放送室行ってもらうトコなんで!」

「ほうよ!」

「タツヤが一人で行きゃ~ええわ。」

「まあ、そりゃ酷じゃろうけん、みんな来てくれとるのよ!感謝せにゃ!」

「あんたは、名前があがっとるじゃん!」

「このままイッシャンを見捨てる選択肢もある!」

「うわ~最低じゃん!」

「わーりゃ、ここまで来たんじゃ。はー逃れられんのじゃけん、腹くくれや」

「はい、行くで!」

そんな話をしながら、おそるおそる放送室の戸にケンが振れた。

「じゃあ開けるで?」

その戸を開けようとしたその瞬間…
な、
なんと、ケンの背中を押し、スミオが猛ダッシュで走りさった!
【次回へ続く】


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