第9回「ノギマのメガネはセロハンテープ」

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回までのあらすじ

90年代初期、広島県呉市の小さな小学校。

タツヤとケンを全校生徒の前でブチ回したノギマ先生は、
壊れたメガネをセロハンテープで補強していた事が判明。

その事実を一刻も早く伝えるべく、ケンはグラウンドへ走る。

--------------▼以下、本文--------------

「おーい!大変じゃー(大変だ!)」

サッカーに夢中のタツヤ達にケンが走りよる。

偶然、ケンのいる方へボールが転がった。

「ケンちゃーん!センタリーング!」

と誰かが叫ぶ。

「よっしゃ、まかせぃ!(よし、まかせろ!)」

と、ケンは大きくボールを蹴り出し、ボールは明後日の方向へと飛んだ。

※野球以外の球技はまるでダメという事を彼のプロフィールに追加しておこう。

「おー、それより大ニュース、大ニュース。」

と、先ほどバボから聞いた話をタツヤに伝えた。

「なに~???」

「マジで?わははははははははは!」

タツヤの大きな笑い声が鳴り響くと、

先程のボールを拾いに行く事も忘れて皆が集まった。

一番真っ先に走り寄ってきたのは1組のスミオだ。

--------------▼スミオ紹介文--------------

タツヤと彼は幼稚園の頃からの古い付き合いなのだが、

一度も同じクラスになった事がない。

おそらく、二人を同じクラスにしてしまえば、

授業が全く進行しないだろうと、

担任の先生達が配慮されたのだと思う。

※ただの偶然かも知れないけどね(笑)

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そう、この笑い声が響いたからには必ず何かある!

そう確信してか、いつでも、どこからでもスミオは飛んでくる。

「何があったんな~?(何があったんだ?)」

この時、スミオは既に笑っている。いや、もう笑う準備が出来ているのか?

そこで、タツヤは、たった今、ケンから仕入れた「特ダネ」を、

盛りに盛った「脚色」「ねつ造」まがいでスミオ達に伝えた。

--------------▼話の概要--------------

あれは、随分と前の事じゃが…。

俺らが校庭で体育の授業を受け取ったら、

ノギマ先生が自転車をニコニコと漕ぎよったわ。

それが、次の瞬間、

何者かのイタズラか、前の車輪が止まってから…。

 【中略】

で、その数々の武勇伝を作り上げた伝説のメガネを、

たかだかセロハンテープで補強しとるんじゃげな~。

そりゃ、バボも俺らも笑いが止まらんわいね~


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物語が結末を向かえると同時に、

スミオは世界最大の「大笑い」を見せた。

※しかもフライング気味に

ただ、そんな彼の笑い声には不思議な力があり、

タツヤの話が難し過ぎて、「何が面白いのか?」を理解できてないお友達も、

彼の「笑い声」を聞くだけで、共に白い歯を見せて笑った。

タツヤとスミオの「大笑い」が響く場所には、

必ず「すべらない話」が存在するとされ、誰もがそれを何度でも聞きたがった。

※古典落語か?笑

タツヤは即興でこんな歌を作った。

--------------童謡♪とんぼの眼鏡より--------------

「♪ノギマのメガネはセロハンテープ♪」

「♪青いお空を飛んだから、飛んだから~♪」(自転車の空中浮遊)


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まさにこの歌の通りであると、みんなで笑った。

「さーてどうするや?(さて、どうする?)」

「自分のメガネが笑われよーたけん…(自分のメガネが笑われてたから…)」

「それで、生徒をブチ回すとは、許されん!(生徒を叩くとは許せない!)」

※まったく一方的な言いがかりです。

「教師の風下にも風上にも置けんわ(置けない)」

※どっちだよ?
 
「なんかやっちゃらにゃいけまー?(何かやってやらないといけないね?)」

誤解、逆恨み、思い込み、悪ノリ、面白半分…。

そんな軽い気持ちが学校中を爆笑させる大事件に繋がるとは、誰も知らない。

しばらく考え込んだタツヤが、とある作戦を思いつき、

その概要を皆に伝えるやいなや、
「大休憩」の終わりを告げるチャイムが鳴った。

【次回へ続く】


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