第10回「スーパーな作戦会議!」

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回までのあらすじ

90年代初期、広島県呉市の小さな小学校。

タツヤとケンを全校生徒の前でブチ回したノギマ先生は、
壊れたメガネをセロテープで補強していた事が判明。

その事実を知り、逆恨みも甚だしい、タツヤ達の逆襲が始まる!?

--------------▼以下、本文--------------

時間目の後に10分だけトイレ休憩がある。

「大休憩」にサッカーをしていたメンバーのうち、

タツヤの企画に賛同出来るものだけが、
5年2組に集まり作戦会議を行った。


タツヤとケンの他に、スミオ、コウジ、シキさんの3人を加え、

急きょ収集された放送委員のイッシャン。

※音楽の教科書 おもしろ落書き 選手権 覇者→第5回「それぞれの大休憩」参照!

以上の6名で本日決行する作戦の役割分担、進行状況など細かい整理を行った。

--------------▼コウジ紹介文--------------

背が高く、朝礼の時、後ろの方へ配置されているため、

タツヤやケンと行動を共にする事も多いが、

先生達の前では存在感が薄く、なぜか怒られない。

-------------▼シキさん紹介文-------------

体格は学年でも最大級だが、とても温厚で心優しい。

その落ち着いた性格からか、

同級生からも「さん」付けで呼ばれている。

意外と図々しい一面があるらしく、

一部で「ズーズシキさん」と呼ばれる事もある。(らしい)

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再びチャイムが鳴り仲間達はそれぞれの教室、それぞれの席へと散って行った。

「タツヤくん、なんの話をしていたんですか?」

先生が授業を開始するまでのわずかな時間を利用して、

一人の女子が話しかけてきた。

「う?」

天敵のカノウさんだ。

------------▼カノウさん紹介文------------

我がクラスのチクり魔。チクるの(告げ口)大好き少女!

1年生の時から何度も何度も、タツヤを付け狙い、

他の生徒達が見守る教室で幾度となく

血祭りに上げられてきた最悪最強の相手だ。

その個人攻撃が、恋愛感情によるモノではない事だけは、

小学生ながらタツヤにもわかっていた。
※一言で言うと「嫌い!」って事

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「ああ、寄り合いよ。寄り合い」

「寄り合いって何ですか?」

「まあまあ、辞書でも引きんさいや(辞書でも引きなよ)」

「絶対、なんか悪い事考えよーるじゃろ?」

「ブルブルブルブル。」

タツヤは少しふざけて唇と首を横へ振った。

「なんかあったら先生に言うちゃるけんね~(言うからね)」

先生にチクりたいのなら好きにすればいい、

ただ僕らはまだ何も悪い事などしていない。

そう、これからするのだから!笑
※↑バカでしょ?

ただ、仲間達による決死の覚悟だけは無駄にされないよう、

軽率な発言も慎まなければならないのだ。

「ほんまに、何もないよ。(本当に、何もないよ!)」

嫌いな相手に精一杯の愛想をして、タツヤが言った。

「ほんまに~?(本当に?)」

カノウさんは全く信用していない顔でその場を去った。

その時、チャイムが鳴り、

「や~れ、行った、行った~♪(キンコ~ンカンコ~ン)」

と、タツヤは心の中では打ち合わせた。

【次回に続く】


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